2016年9月3日土曜日

英語のサウンドは母音で決まる!母音の発音は基礎の基礎。


どの国の言葉でも言葉の発音の基本は、やはり正確できれいな母音の発音に尽きるのではないでしょうか?

特に言葉を発して仕事をしている人達の母音は、どこの国の人でもクリアです。アナウンサー、DJ(ラジオのパーソナリティ)、歌手、コメディアン、アクター等、ほんの少しの発音の違いで全く意味の異なる情報になってしまう可能性もありますからね。

私がジャズヴォーカルの勉強を始めたときも、まずは英語の母音の発音からスタートしました。まずはそれぞれの母音の発音記号とサウンドを覚え、そのサウンドを自分の耳で聞き、確認しながら自分の口で正確に発音する。自分が納得いくまでその練習を毎日毎日繰り返す。英語を喋っているという感覚は全くありません。他人から見たら口から雑音を出しているだけ。まあ、それが音声学ということなのかもしれないですけどね。

英語の母音は口の中の空間の大きさ、広さがとても重要。これは口が大きいとか小さいとかの問題ではなくて使い方です。私のジャズヴォーカルの先生からは「英語を発音する時の『口』とは唇の事ではなく頬骨から下、口腔内は舌の付け根付近から唇までが全部口だから、それを意識して使ってね。」と言われました。普段日本語を話す時のように唇と頬あたりを動かして言葉を発するのでは無く、口の中の空間を存分に大きく使うイメージです。

口の中に楕円系の卵が一つ入っていると意識する。その卵が発音する母音によって口の中で縦、横、又は長い方が前後になったりする訳です。自然に口蓋が上がって鼻が膨らむはず。口の奥から口蓋、鼻の後ろのあたりを広げて口の中に大きな空間を作って、英語の基本母音「[ɑ], [e], [i], [ɔ], [u]」(英語には他にも母音がありますが、まずは基本の5つから始めます。)を発音するとその母音がとても良く響くはずです。この感覚が掴めない人はまず、歯を食いしばって唇を閉じずに、そして動かさないように口の中だけで日本語の「ア、イ、ウ、エ、オ。」とゆっくりとはっきり発音してみれば、自分が口の中の奥の筋肉を使っていることが実感できるはずです。この基本の5つの母音「[ɑ], [e], [i], [ɔ], [u]」が「あえいおう」と聞こえるようではまだ日本語の母音です。[ɑ]と「ア」、[e]と「エ」、[i]と「イ」、[ɔ]と「オ」、[u]と「ウ」違いをはっきりと発音出来るようになったら、他の母音の習得も楽になります。

練習は鏡を見ながら最初は大げさに口を動かして、筋肉に動かし方を覚えさせます。練習中に自然にあくびが出てきたら口蓋を使っている証拠。自分の口の動きを視覚で確認しながら音を確認するのは非常に大切。英語の発音の基本はこの母音と子音のコンビネーションです。

日本語で日常何気なく話す声も母音のピッチやトーンで深みのある魅力的な声になるはずです。日本語を話す時も英語を話す時もちょっと自分の母音のサウンドを意識すると、喉を傷めること無く、誰もが聞き取りやすく、聞いて心地よい声作りができるかもしれませんね。


  • ジャズと英語の発音に特化したブログJazz恋ブログを始めました。今は発音解説が主ですが、ジャズのスタンダードソングの解説やNYのジャズシーン等も網羅していきます。興味のある方はこちらもご覧くださいね。