久しぶりのブログ更新です。2020年のサンクスギビングからブログを書く心のゆとりがゼロ。あれよあれとと言う間に2021年も半ばに差し掛かってしまいました。
NYはCovid-19ワクチンの接種がかなり進んで、今年の夏はレストランも制限付きで屋内飲食が可能になり、大規模な集会やイベント以外はワクチン接種済みの人ならマスク着用も必須ではなくなります。ブロードウェイミュージカル等の劇場街も秋には興行が再開予定。大学も秋のセメスターからは対面授業とリモートのハイブリッドになります。少しづつ、人々の交流がバーチャルからリアルに移行しつつあります。私もモデルナのワクチン接種を受けましたが、二度目の副反応は針を刺した部分の筋肉痛と微熱程度で、予想より軽く済み拍子抜けしました。
さて、今日は冬の間にハマった木綿の着物作りの作品紹介です。NYでは絹の着物を持っていても、着物のドライクリーニングや洗い張りのお店が無いので、お茶会や特別なパーティー以外は一つ紋の色無地や付け下げ、訪問着は中々気軽に楽しめません。洗えるポリエステルの着物は暑いのと、静電気が悩みの種。もっと普段着で着物スタイルを楽しむにはズバリ木綿の着物。洋装でいうならデニム感覚でしょうか。
数年前に手作りしたマリメッコの生地で作った ファブリック帯を合わせてみました |
あまり大きいギンガムだとポップすぎて飽きちゃうかな?と思ったので、迷った挙句1センチ位の白黒を選びました。
私はご先祖様の古い着物を沢山解いてきた経験があるのですが、昔の普段着はさっと着られるばち衿が殆どでした。要は浴衣を作る要領で仕立てれば良い訳です。
銀座結びで珊瑚玉の様な柄が可愛く出ました |
一応生地を一度洗濯して糊を落とし、アイロンをかけ、布目を整えて幅を反物の幅に切り揃えました。背中心になる部分は切らずに折って背縫いを縫っています。直線縫いの部分はミシンでザーッと一気に縫えちゃうので、以外と早く形が見えて着てワクワクします。
袖付けは手縫いでもそんなに難易度は高く無いと思いました。
何と言っても難しいのは襟付けですね。特に衿肩あきのカーブ、ここだけは熟練の技と勘の見せ所って感じがします。今回は早く形にしてみたかったので、着ちゃえばわかんないよ!と言う感じで多少衿先が左右違っちゃってもオッケーって感じで仕上げました。初めてだしね。やっぱり衣紋の抜け感や、襟から肩にかけてのラインの出方は針目が物を言うんですね。熟練の技なんだなあ、和裁士さんって凄いなあ。まあ木綿なので硬くて遊びがない分、余計につれたりするんですかね?
それでも単だからこそチラ見えする裾や袖口、袂は、手でまつりました。私は身長が165センチで腰幅もあるので、まつる距離も必然的に長くなります。。。お陰で右の親指と人差し指の皮が厚くなりました。
ギンガムチェックの生地を購入したお店で衝動買いした、可愛いノルディック柄の生地で2部式帯も作ってみました。毛足の非常に短いコーデュロイの様な表面に毛羽立ちのある生地なので、夏には不向きかな?でも、あんまり可愛いので洋服で使う軽いメッシュ芯を入れて仕立ててみました。手先部分がピンとするのはいいんだけど、パリパリと音もするのが難点ですかね。(笑)
垂れ先長めでお花を沢山出してみました |
2部式でお太鼓と銀座結びと二通り楽しめます。裏地を着物と同じギンガムチェックの生地にしたので、昼夜帯としても使えて便利。
次はアフリカンファブリックで挑戦します。
今回使用した本は『はじめてでもきちんと作れる ゆかた、甚平、作務衣』日本ヴォーグ社です。和裁を基本にしていてるので型紙はありません。でも、ざっくりですが和裁の考え方がわかります。鯨尺やプロが使う細かい寸法の割り出し方などは無く、S、M、L、L Lと4サイズ展開で寸法早見表が載っています。洋服生地で作る場合の手順も載っています。(型紙は甚平、作務衣のみ。)和裁は見積もりと印付けが肝心なんですね〜!
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