2015年9月19日土曜日

"Daegu International Jazz Festival 2015" 韓国大邱ジャズフェスティバル

Jeb Patton (P), Clovis Nicolas (B), Joe Strasser (Ds) & Kazue (Vo.)
韓国は大邱市で毎年行われるDaegu International Jazz FestivalにJeb Patton Quartetで出演しました。9月1日から5日まで大邱市内8ヶ所の会場で、国内外のアーティストがジャズの演奏を行うジャズフェスティバルです。

私たちが出演した会場は寿城区のスソングアートピアのヨングジホール。寿城区は人工貯水池として有名な寿城池(スソンモ)があり、観光地としても知られているそうです。寿城池のほとりには大きな仮設野外ステージが設置され、こちらで開会式や閉会式も行われたそうです。私たちは出演翌日の夜にクリス・ポッターとマイク・モレノのグループの演奏を観ることができました。丁度マイク・モレノのグループで来ていたドラマーのクラレンス・ペンと久々に会えて、嬉しかったです。

ヨングジホールは9月3日木曜日一夜のみの公演で、ヴィヴラフォン奏者のジョー・ロークとピアニストのロバート・ロドリゲスのデュオとジェブ・パットンクインテットの2グループの公演でした。こちらの会場はオペラやバレエ公演にも使われる、客席数1159席の本格的な劇場でした。

約1時間の演奏時間枠で私が歌ったのは4曲。
トリオの演奏の合間に1. Social Call, 2. Rio Dawn, 3. Bird Alone, 最後の最後にクインテットのフィナーレとして4. Dream Flightでステージを締めくくりました。特に最後のDream Flightでは客席からすぐに手拍子が沸き起こって、会場の皆さんのウキウキ感、音楽大好き感が伝わってきました。



翌日9月4日の午後には、大邱市内の音楽専門の私立高校でマスタークラス『ジャズ入門編』をしました。50名の高校生のほとんどが、Kポップ の歌手志望と言うことで、皆さん目をキラキラさせてジャズの授業に集中していました。やはり、音楽専門と言うことで、リズム感もピックアップも早くてこれにはかなり驚きました。皆さん英語で歌うことにも興味津々でとても意欲的でした。予定よりかなり長くなってしまって、教室もあまり空調が効いておらず大丈夫かな?と思いましたが、最後は大撮影大会に。特にdrummerのジョーは女子高生に大モテでしたね〜。Anyway, 生徒さんに喜んでもらえてとても嬉しいかぎりでした。

帰国の 日に私達のドライバーをしてくれた現地のミュージシャンに聞いたのですが、この大邱のジャズフェスティバルは韓国のジャズミュージシャン達が出資をして手弁当で始めたそうで、8回目の今年、初めて大邱市の支援が受けられたそうです。どおりで、私達を空港で迎えてくれたスタッフも学生でしたし、運営に関してプロダクションやスポンサー色が全く無い印象を受けた訳です。そして、現地のミュージシャン達の殆どがソウルから来ていて、自分たちもこのフェスティバルで公演があるにもかかわらず、海外アーティストの通訳やコーディネーター、司会、運転手、カメラマンも兼ねていたのには本当に驚きました。韓国でジャズは、一般にはまだあまりポピュラーではないそうですが、私たちの公演は平日の夜にもかかわらず大変大勢のお客様にお越しいただきましたし 4日の夜のスソンモの屋外ステージも大変な観客数でした。本当にありがたいことです。これも現地のミュージシャンの尽力とジャズに対するひたむきな情熱の賜物でしょう。

実質たった二日間の韓国大邱市滞在でしたが、また機会があったらもう少し観光やエステなんかもできたらいいなーと思いました。
最後に、分単位で忙しいスケジュールの合間に素敵な写真を撮ってくれたベーシストのYongwon Choiに心から感謝!